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ビーボックスアクアリウム 海水魚・サンゴ情報

埼玉県八潮市にある関東を代表するアクアショップ


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シラナミガイについての一考察…ちょっとまじめに編

こんばんは、桑原です。
話題沸騰?となったシラナミガイ。希少性からの価格もあってか、導入にお悩みの方もいらっしゃると思います。
今回は、シラナミガイの飼育についてちょっとだけ書いてみます。

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照明:150W以上のメタルハライドランプ、もしくは20W以上の高W数のLEDの直接照射。

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シラナミガイはその他のサンゴと同じく、光合成にかなり依存しています。天然では、水面下0mから、というくらいの浅瀬に生息している生体ですので、太陽光をふんだんに浴びている事が推測できます。
照明は最も重要な飼育要素です。だからといって、ユビ系のミドリイシ等のように複雑なライティングも必要としません。
ファンネル2やスーパークールなど、一般的な150Wのメタハラで全く問題ありません。MTやギーゼマンなど大型の機種でもOK。深場ミドリイシのように強すぎる光に対してダメージを受けることも少ないので、250Wでも問題ありません。
LEDであれば、グラッシーレディオ27のような青・白のバランスが良く強いLEDがよいでしょう。
シラナミガイは光が強ければOKという、光に頓着のない生体ですが、70W以下のメタハラはオススメしません。長期在庫していて思うのですが、メタリックカラーが消えてしまうことが多く、シラナミガイに向いている機種は少ないように思えます。
LEDでも青球のみで構成されているものは、「人間がきれいに見える」だけで、実際はやはり褪色していくことが多いです。
まあ、天然で浴びているであろう豊富な波長域を想像すれば、それもそのはずと思えます。
今日、20年近く飼育しているシャコガイをいくつもお持ちの著名なマニアの方がいらっしゃいまして、お話をお伺いしたところ、以下のような興味深いお話をいただけました。

■茶色い個体をどんなに良い条件で数年以上飼育していても、ブルーになることはほぼない。
■同様に、ブルーの個体を飼育しても、メタリックがかることがあるが、基本的にはターコイズグリーンにはならない。
■暗い環境・好まざる光質を与えてしまうと、茶色く褪色する。

などなど。

さて、そして気になる球の色ですが、20000Kの球を使用するとたいへん美しく見えます。コーラルグロウや12000k、14000Kの球でも飼育に支障はありません。LEDであれば、青白球の組合せで明るい機種の選択が良いでしょう。
ちなみに八潮店では、個体の差が良くわかり、グリーンがはっきり見えることから14000K球を使用しています。
「メタハラ使ってれば特に気にすることないんじゃない?」とは、前述のマニアの方のコメント。光が大きな条件であることは間違いないようです。

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水温:上限26度の、高水温を避けた飼育。

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高い水温は苦手なため、23-26度の間で飼育を行います。高水温ではストレスで色が抜けてしまったり、長生きしません。
シラナミガイに限らず、シャコガイの仲間は自分で蓄えたエネルギーに余裕がない生体で、環境の負荷が大きいと激しく消耗してしまいます。
また、一部のキサンゴのように低水温を用意するような必要はありません。

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比重:一般のサンゴと同じ。

シラナミガイのみですと高比重にされる方が多いようです。栄養の面から、シラナミガイに限らず最近はサンゴ水槽をやや高めの1.026-1.027で飼育する場合がありますが、一般的な比重で問題ありません。
ただ、低比重は明らかに大きく咲かないことが多いので、基本的な1.024前後で変動のないようにしていれば問題ないでしょう。


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<span style="line-height: 1.2;">レイアウト:強い水流を避けたライブロック上に配置。

シラナミガイは緩やかな水流が理想です。複数あっても構いませんが、大きく開けなくなってしまうので強い水流は苦手です。
SPSのように強く複雑な水流はいりません。砂の上に直接置くと、ゴカイなどの生物に食べられやすいので避けましょう。

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水質:基本的なサンゴと同様でOK。

シラナミガイの要求する水質は一般的なサンゴの飼育とほぼ同じです。より清浄な水質ですと、ゆっくりと成長していく姿が観察できます。
アンモニア・亜硝酸がでていないこと、硝酸塩・リン酸が低い水槽が理想的です。リン酸は貝殻の成長を妨げますので除去するようにしたいところも同様ですね。
pHも、一般的なサンゴと同じく8.0以上をキープしましょう。


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餌:不要・もしくは少量。

前述の通り、シラナミガイはサンゴと同様に体内の活虫藻の光合成で栄養を得ていますので、基本的には不要です。
ただ、水中のプランクトンを補食しているという説もありますので、エムエムシー「ウルトラクラム」やブライトウェル「フィトグリーンS」など二枚貝専用餌の使用も効果的と思われます。
強いストレスとなりますので、間違ってもコペポーダ等を吹きかけないようにしてください。


添加剤:一般サンゴに同じく使用する。

水中からカルシウム分を補給して殻を成長させるため、カルシウムの添加は重要です。カルシウムリアクターがあると長期飼育がたいへん容易です。
ですが、KHその他条件も重要ですので「貝殻=カルシウム」と囚われずに満遍なく使用したいところ。
特にアイオディンの欠乏は、低カルシウムより問題と考えます。アイオディンをしっかりと使用していると、明らかに色が鮮やかになります。貝類ということを考えると、鉄分も重要視したいですね。
ですので、やはり総合添加剤・アイオディン・ストロンチウム・カルシウム…と、一通り必要です。

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長々と書きましたが、総括すると、強化照明を意識する以外は、一般的なサンゴ飼育とほとんど変わりません。
シラナミガイは長期飼育の比較的容易で飼育に対して難しい部分は少ない生体です。ぜひとも飼育にチャレンジしてください。
by b-box_marine | 2011-11-26 20:07